つ。

雑記帳

年明ける前にゆるゆる振り返る

年明けてる!!!!

この記事は年明け前に書かれたところと年明け後に書かれた部分がごっちゃになっています。気持ち的にはこの記事を書いている間は年明け前のつもりなので、ご了承ください。

 

積んでるものがたくさんあるのに「まいてつ」「ものべの」「つよきす」のコンプリートセットを買ってしまいました。セールで各500円だからしょうがない。このお得すぎるセールは2023/01/10の13:59 までやっているらしいので、興味がある方は是非~。あとおすすめのルートやヒロインがいる方は教えてください。

 

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2022年も終わろうとしているので印象に残った作品をゆるっと振り返ろうと思います。忘れっぽいので各作品に触れた時期は曖昧でぐちゃぐちゃ、去年の冬に読んだ作品なんかも入ってる可能性がありますがご容赦ください~!あと相変わらずネタバレ普通にしてます。敬称略、順不同です。

 

 

 

1,「くらげ色の蜜月」/戸川昌子

 

つい最近読み終わった短編集。まず最初に触れたいのは装丁の美しさです。竹書房さんの装丁っておしゃれなのが多くないですか?本屋で背表紙を眺めていくとついつい吸い寄せられがちです。この短編集も半分は表紙買いというか装丁買いですね~。

戸川昌子先生の作品はこれが初読でした。解説でも書かれているように、ミステリものでもトリック部分にはほとんど触れずに人物の心情と仄暗い関係性に力を入れているのが印象的でした。個人的には「ウルフなんか怖くない」「蟻の声」「蜘蛛の糸」あたりが好きでした。めちゃくちゃ嫌な気持ちになったのは「赤い的」です。基本的にすっきりと終わる話は皆無なので、蠱惑的な世界観に酔いつつもやっと読み終えたい方におすすめ!

 

 

2,「サバイバー」/チャック・パラニューク

 

こちらもつい最近読み終わりました。どうでもいい前提として、私は翻訳された文章になんとなく苦手意識があり海外小説は多分20冊以下くらいしか読んだことがありません。10も怪しいかも……。そんな中、今年に入って「気狂いピエロ 」と「掃除婦のための手引き書」を途中まで読みまして「あれ?意外といけるのでは……?」と思い手に取ったのが本作です。あとTwitterでこそこそ見てた方がおすすめとして挙げていたので…。

この作品に対して私は未だに自分の感情をあますことなく伝えるすべを持ちません。手放しに面白いかと言われるとまた違う3号います。純粋な面白さなら同じ作者の「ファイト・クラブ」のほうが上なんじゃないかな。映画しか見ていないけどね!

それでもこの作品はなんだかよくわからない、ある種の救いのようなものを私に残し物語を終えてしまいました。読み終えたはずなのに、まだどこかで続いている気がする。まだ飛行機は落ち続けている気がする。めちゃくちゃ汚くどうしようもなく最低な物語なのにいっそ爽快感すらあるこの不思議な物語を、私は数年後にまた読むのだろうなと思います。それまで生きていられるといいなあ。

 

 

3,「PPPPPP」/マポロ3号

 

今一番ってくらい面白くない?????……と言いつつ、まだ2巻までしか読めてない状況です。3巻は買ってあるけど!なんだかページをめくるたびわくわくがあって逆に読むのを日和っている。もう2巻時点で既にここがすごいよ!みたいなこと言いたくなってしまうのですが、2巻までしか読んでいない人間が何を言っているんだ?って自分に詰められてますし最新刊まで追い付いたら評価変わっちゃううんじゃないの?という謎の恐怖心があるので、何も語れません。じっくり噛みしめながら読んでいきたい気持ちとはやく読みたい!というわくわく感に板挟みにされている。はやく続き読んでください、私より。

※12月27日追記 妹が4、5巻をプレゼントしてくれました。4巻まで読みました。山中メロリ、あまりに好きすぎる。4巻がとにかくめちゃくちゃ面白く、美しく……推しはメロリなんですが、やはりどうあがいても引き込まれてしまうようなミーミンの魅力も爆発で、もうほんと大怪獣バトルみたいになってました。こんなのが残りの兄弟+音上楽音の分で最低5回はあるなんてキツすぎる。最終回まで身が持つのだろうか。

あと4巻のラキアコがも~~~~めっちゃくちゃ可愛かったのですが!?ジャンプ系列作品における、まだ恋には満たないなにか状態の男女描写は健康に良い。

え!?そこで終わる!?ってとこで4巻が終わってしましましたが、しばらくはこのいい感じの余韻に浸っていたいと思います。6巻出るまで5巻封印しとく!多分!あと私と同じく山中メロリにやられた人もそうでない人も前日譚にあたる「ダダダダーン」を読んでください。

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4,「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」1巻/地主

 

ここ数年、男女がひたすらいちゃいちゃする部分をピックアップした漫画が増えたじゃないですか?世のオタクの皆様がそうであるように、私もそれ系の作品が読みたくなるときがあるんですがちょっともや……みたいなのに引っかかる場合がまあまあありまして、その手の作品に手を出すときはいつも慎重に行くようにしています。こちらの通称「ヤニ吸う」もTwitterでめちゃくちゃバズっていることは知っていたのですが、迂闊に踏むと危険かもしれないと思い遠巻きに眺めておりました。ある日たまたま書店に行ったらこちらが平積みされてまして、「今だ……!」と購入。で、読んだよ!

結論として、まあ~~~~~萌えた。いや、この作品この手のに発生しがちな「……って言ってもさあ…」みたいな諸々の要素に早々に切り込んだり、あ~!そういう展開に持っていくんだ!みたいな部分が割とありまして、なんかこう……この二人の関係に安心して萌えられる土壌が早々に整えられていたと言いますか……。あとなんと言っても田山さんのビジュアルが好きすぎる。グッドデザイン賞。2022このキャラデザがすごい!女性編第1位。山田さんも可愛いですし、店長も刺さりましたね……佐々木さんのオールバックで前髪がちょっと出てて顔つき自体はきつめなのにへにょ……ってしてるのも良い。地主先生、いつかキャラデザのお仕事とかもしれくれないかな……。なんかアクスタとかも出るらしいのでチェックしておこうと思います。

 

 

5,「夏目アラタの結婚」7,8巻/乃木坂 太郎

 

と、言ってもこの作品ずっと面白いんだけどね!今年もやってれたぞこの作品……って感じで、相変わらず満足感たっぷりでした。本筋についてはなんとなく想像が出来たり、ほんのり推理出来てきたりし始めたんですが、相変わらず表現力で殴るのが上手い……。ここぞってシーンでばっちり決めてできてくれるので気持ちが良いですね。7巻58話の「お前は××だ。」からの一連の流れとか初見のとき、ぐうぅぅぅ……ってなりましたもん。8巻なんかかっ飛ばしてくれるのでほんと読んでてハラハラドキドキ楽しかったです。振り返ると藤田さんほんとに良いキャラになったなあ…。所長とアラタのエピソードもベタだけどグッときました。

12/28に9巻が出るので自分用のクリスマスプレゼントにします……!

 

 

6、岸辺露伴は倒れない短編小説集」/北國ばらっど

 

ああ~~~~~~面白い…………!!!!!

原作もドラマもノベライズも全部違って全部面白い作品って珍しいですよね。新刊出るの知らなかったので書店で見つけて驚きました。即レジに持っていきました。

過去の2冊は複数人の作家さんによる話が収録されていましたが、今回は北國ばらっど先生のみです。北國先生のノベライズって、キャラが生き生きとしていますし物語の展開も先が気になってページをめくる手が止まらなくなるようなものが多くて、読んでいてわくわくするんですよね……呪術のノベライズもまた出してくれなかなあ。北國先生が書く直哉くんの話とか読みたいんですけど!?

どの話も面白かったのですが、好みとしては「5LDK○○つき」が一番かもしれない……まずこの手の家系ホラーが好きな身としては、序盤から細やかに散りばめられた伏線ひとつひとつに追い詰められていく感じが最悪で最高でした。どう言えばいいのかわからないですけど……イヤ~な要素そのものが壁や屋根の役割も果たして、読者であるこちらも露伴先生や麗水と一緒に閉じ込められているような感覚があったと言いますか……。これ絶対今後につながるじゃん!ここ回収する気じゃん!と喚きつつもページを捲らなくては家から出ることも出来ないあの感じ、良い読書体験でした。

ゲストキャラである「高島麗水」もなんかこう、びたーん!と来たんですよね……。彼の思想、過去、キャラ造形、結末も含めて非常に良いキャラだなあと思いました。彼が彼女にかけた言葉も良いなあと思いましたし、それに対する露伴先生の返答もすとんと腹に落ちました。ここらへんの一覧のやりとが後の展開に効いてくるのがいい構成ですよね。

高島麗水、なんとかこのエピソードも実写化されて、まだ見ぬオタクに刺さってほしい……絶対刺さる方たくさんいると思うので……!!考えてみるとこんなふうに実写化を期待する作品ってめちゃくちゃ珍しいです。

あと、ドラマ版から入って露伴先生と泉ちゃんに萌えたオタクは絶対に「黄金のメロディ」を読んでください!!!!!!!!

 

 

7,「Aマッソのがんばれ奥様ッソ!」

 

tver.jp

 

一部で話題になったこの作品。最初にネタバレ普通にするよ!と書きましたが、この作品に関しては未視聴の方はいますぐTVerに飛んで本編を見てほしい……オリジナル版からは絶対に見ないでくださいね。

 

私は話題になってから見た人間なので、ある程度どんな内容か想像がついていたのですがそれでも面白かったです。でもな~~~~理想としてはな~~~~何も知らずに深夜にたまたまチャンネル合わせて、え~なにこれ?見てみよう~みたいな形でリアタイしたかったな~~~~~~~~

放送禁止」とか「フェイクドキュメンタリーQ」が好きな人にはたまらない番組。Aマッソ二人の存在もあってか、この二尻込みつよりはポップなつくりになっているので気になるけど……と尻込みされている方にもおすすめできるのではないかと思います。でも人によっては嫌悪感のほうが勝つかもしれない要素もちらほらあるので、そこは気を付けてください……!もうちょっと分かりにくくてもいいんじゃないかなと思う部分もありますが、今のご時世を考えるとこれぐらいがベストなのかなとも思いました。あとこれぐらいあからさまなほうがSNSで拡散されやすいとかもありそうです。逆に、現在放送中の「テレビ放送開始69年 このテープもってないですか?」は細かい要素ひとつひとつに違和感はあるけど、どうにも全体像が見えてこない感じですね……第三夜放送前なので勝手にあれこれ想像していますが、どことどこがつながるのかいまいち見えてこない……う~ん、こちらも続きが楽しみです。みんなも見よう、奥様ッソ!このテープもってないですか!

 

tver.jp

※1月2日追記 見ました。観ました。視ました。もうとっくにダメです。

 

 

8,「カリスマ」と「地獄の警備員」/黒沢清

 

 

分けても良かったんですけど、セットにさせていただきました。

脈絡のない暴力を振るう役所広司は最高!引き画での暴力描写が好きです、黒沢作品。

カリスマは役所広司さん演じる薮池五郎以外もなんかみんなおかしいです。みんながみんな立った一本の樹をめぐってぐるぐるぐるぐるしている作品、カリスマ。「CURE」と同じくまさしく怪作って感じで、刺さる人には刺さるし刺さらない人にはなんのこっちゃというような作品になっておりました。個人的には最初に見たというインパクトもあって、「CURE」のほうが好きですね。でもこっちも楽しめました。

わかりやすいようなわかりにくいようなカリスマに対して、「地獄の警備員」のほうは比較的シンプルなスリラー作品です。低予算作品らしいですが、逆に低予算ならではの登場人物の少なさと舞台の狭さが生かされた作品だと思います。予算の関係もあるのか地獄の~は黒沢監督独特の演出は控えめですが、怪人 富士丸役を演じた松重豊さんの存在感がそれを補うような形になっていました。バイプレイヤーズなどで松重さんに可愛さを感じた人にこそ見てほしい……富士丸の衣装もそうなんですが、淡々とした怪力大男が追ってくる様に何かしらのフェチを刺激されるオタクがいると思うので……地上波でやれば刺さる人割といそうだな~と思ったのですが、たぶんこの映画が地上波でやること……ない……。終わり方のえっ!そういう感じで終わるの!?っぷりも好きなので、興味ある方は是非見てください。ベテランおじさま俳優の狂気的な演技を浴びよう。

 

 

本当はもっと振り返る予定だったのですが、前半に起こったことをわりと忘れていたことと早めに更新してしまいたかったのでここまでにしました。ゴールデンカムイ完結のこととか、初恋の悪魔にはまってたこととか書きたかったんだけど…!今回の反省をいかし、今年は半年に一回は振り返り記事を書きたいなあと思っております。去年はありがとうございました。今年もどうぞよろしくお願い致します。

 

あと、フェイクドキュメンタリー「Q」の新作「ノーフィクション - Nofiction」が最高だったので見てください。

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