つ。

雑記帳

心理検査の結果と最近触れて印象に残った作品など

※この記事は夏ごろに書き、そのまま放置していたものです。当時と色々状況も違うのですが、精神的リハビリも兼ねてそのままupします。ご了承ください。

最後の枠消えないよ~

 

 

心理検査の結果が出ました!

 

ということで受けてみてどうだったかとか、結果を聞いてどう思ったのかなどのふんわりとしたものを書き留めておきます。作品の感想(こちらも非常にふんわりとしておりますが……)だけ読みたい方は下の文から飛んでください〜

 

 

 

まず、結論として数値上特に気になるところはないようです。

紙とかは貰えず先生とモニターを見ながら説明を聞くスタイルだったので、正確な数値は覚えていませんが全体で108、言語が一番高くて117、処理速度とワーキングメモリーが確か105、106くらい…?知覚推理のみ95でしたが、ブロックのほうがちょっと低いけどパズルは問題ないので特別気にしなくていいよ~みたいなことを言われました。ただ性格や考え方のほうが自信がなく、人の細かいところを見てあれこれ考えすぎる。もともと社交不安が強い気質を持っていたが、失敗体験が積み重なって社交不安が益々強くなっていったんだねというのが先生の見解でした。

これはネットでよく見る「発達障害ではなくてお前の怠惰な性格が原因」ってやつだ……!と一瞬思ったのですが、別にその後怒られたりはいじゃあ終わりね~と言われるわけでもなく、「数値上問題はないけど実際問題こうして生活に支障が出ているわけなんだから改善できるように動いていきましょう!」というようなことを言っていただき、書類とか手続きに協力してくださるそうです。一応、投薬という選択肢もあるそうですがそれは動いたりしてもう少し様子を見てから……ということになりました。

正直私は、いざ発達障害ですよと言われても落ち込むだろうし障害ではないと言われても落ち込むんだろうなと思っていました。障害ではないと認められることが怖いから受診できないという意見もたくさん見ましたし……。でも、とりあえず今は受けてみてよかったなと思っています。なんとなく一区切りついたような気がするというか、とりあえず動き出せそうな気持ちになりました。と言っても、これは心理検査を受けることになった頃より精神が落ち着ているからということもあって、今後また精神が荒れだしたらどう思うのか私にもわかりません。このジェットコースターは周りの人にも多大な迷惑をかけていますが、私自身もまた座席に磔にされるという全方位巻き込み型のものなのです。クソ迷惑すぎる。

人によって違うそうですが、私は全4回で1回1時間40分くらいのペースで検査をしていただきました。結構疲れたので検査のあとは何も予定を入れないか、入れてもリラックス系のものにしておいたほうがいいかなと思います。洋画とかでたまに見るバウムテストもあったよ!私は本当に思うままに割と無難な木を描いたのですが、検査が終わってから調べてみたら私には思いつかないような構図や要素も出てきて興味深かったです。あと最後にロールシャッハテストを受けたのですが、こちらもかなり疲れました。元々説明するのが苦手なのもあって、ここのこういう部分がAのように見えたのでBかなと思いました~みたいなことを延々と言っていた気がします。根気強く付き合っていただいてありがたかったです……。

 

とりあえず心理検査についてはこんな感じです。またなにかあったら書くかもしれません。

以下、印象に残った作品等のゆるゆるまとめです。

 

 

【重音テト】最強で無敵の「アイドル/YOASOBI」を歌ってもらった【SynthesizerV AI】【推しの子】 Idol / Kasane Teto [SynthV Cover]

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青春時代をニコニコに費やした私にとって、VOCALOIDは切っても切れない存在です。小学生時代、お友達の家でワールドイズマインを聴かせてもらった私は帰宅してすぐにボカロ曲を検索しました。そして初音ミクを筆頭に、鏡音リンとレン、巡音ルカMEIKOKAITO、GUMI、神威がくぽ猫村いろは、結月ゆかり、IA、flower……など多種多様な歌声に夢中になっていったのです。

それと同時に当時の私は2ちゃんねるのホラー系まとめ記事にも夢中になっており、ホラー系記事から所謂”釣りスレ”というジャンルを知ります。そこから「重音テト」の詳細を知ったのです。(まとめを見るまでは普通にボカロの一人なんだな~くらいに思っていました。)知らない方のために一応書いておきますと、重音テトは2ちゃんねるに建てられた「 架空のボーカロイド作ってニコ厨つろうぜww」 というスレから生まれた存在であり、声や容姿、細かい設定までまるっとニコ厨を釣るために作られた架空のボーカロイドです。当時は本当に騙された人もいたとかいないとか。詳細を知って改めてテトの完成度の高さに驚き、そこからなんとなくテトの楽曲をちょこちょこ聴くようになっていきました。女性らしい可愛らしさを感じさせつつ少年のようにも聞こえる低音と独特のクセのある声が好みになったのは多分テトさんのせいです。UTAUだと波音リツの声も好きです。

そんな感じで重音テトは初音ミクとはまた違った形で思い出深い存在になっていました。そのテトがなんと!2023年4月「Synthesizer V AI 重音テト」としてリメイクされDreamtonics社から発売されました。嘘から生まれた歌姫が15年の時を経て本物のステージに立つことが出来たのです。Twitter大盛り上がり。私も感慨深かったです。

そういったテトの歴史を踏まえてこちらのアイドルカバーを聴くと、も~~~~~めちゃくちゃエモい。嘘から生まれた彼女が「やっと言えたこれは絶対嘘じゃない愛してる」と歌うのも、ラップパートでネガポジ反転してミクを彷彿とさせるカラーになるのもめっちゃ好き。高音でちょっと苦しそうになるのも好きです。てかまず調教がめちゃくちゃ上手い。私の記憶にある「神調教」とされていた楽曲というと「FREELY TOMORROW」とか「会いたい」あたりですけど、こちらはそれらに匹敵するくらいのクオリティだと思います。これ書いてる途中、神調教タグで検索しまくっていた過去も蘇ってきました。懐かしい。今やホラー百物語とプロ野球チャンネルくらいしかニコニコを利用しないので、なんだかボカロに熱中していた日々が遠い過去のようで……なので尚更こちらの楽曲の衝撃と余韻がすごかったのかと思います。

私みたいな過去をお持ちの方も、そうでない方も純粋に曲として楽しめる良カバーだと思いますので是非聴いてみてくださいませ~。

 

 

2,力士 Sumo Wrestler / J-Scent 

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ザ・線香の香り!!!!!

残念ながらお相撲さんと実際に出会ったことがないのでわからないのですが、びんつけ油の香りだそう。線香の香りが好きな身としては一度実際にお会いして嗅がせていただきたいものです。

私の肌質のせいかもしれませんが、実際に肌に乗せてみるとテスターで嗅いだ時より甘みが強く感じました。ロールオンタイプにしたのもあり、香りは控えめ。付けた部位を動かすとくどくない甘い香りがふわっと漂ってきて心が安らぎます。

夏休みに祖父母の家に行くも早々にやることが無くなり仏間でごろごろしていたタイプの人間におすすめ!あの怠惰なひと時が蘇り、ノスタルジックな気持ちになります。純粋に線香の香りが好き!って方にももちろんおすすめです。次は入道雲か和肌がほしいかな。

 

 

3,タイムセール逃してくれ / サバシスター

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おれたちが失ってなお追い求めていたガールズバンドはここにいたんだ。

ロック系とかハスキーな声、サブカルやメンヘラっぽさを追い求めがちな私ですが、心のどこかには「こういうガールズバンドがいてほしいな」という思いが常にあってその「こういう」に当てはまるのがサバシスターでした。言葉で説明できる気がしないのでとりあえずこちらの「タイムセール逃してくれ」を聴いてください。多分聴いてもらえば「あ~……こういう」ってなると思います。「ジャージ」もいいよ!

元気ないとき何度も聞いてなんども救ってくれた曲です。ありがとうサバシスター。

 

 

4,シュシュタイト / Haze

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推し(というよりは推しの周りの人)とか身内とか、なんでそういうこと言えちゃうの……?みたいな発言が続き、元々落ち気味だった精神がさらに急降下していったときにこの曲がYouTubeにUPされて泣いた。まず出だしが「今余計なその一言 きみがどんな気持ちで言ったのか わたしには想像出来ないけど」な時点であ~~~~~~~~ってなって、聴いてる途中わ~~~~~ってなって聴き終わってもあ~~~~~……………ってなってました。伝われ。元々、Haze自体は妹に勧められて知ってはいたのですがふわっと聴くぐらいだったんですよね。この曲きっかけに意識するようになりました。KATYさんの独特なクールボイスとPVのポップさ、メンバーそれぞれ個性のある可愛らしいお洋服、HANAさんの作曲、作詞センスがきらりと光ります。何食べればこんな歌詞書けるの?この感想を書くにあたってまた聞き直したんですが、やっぱり胸の奥底がきゅっとなって切なさと同時にどうにも出来ない愛おしさがこみ上げてきます。きっとこの先の人生でも定期的にこの曲を聴くでしょう。

 

 

5,豆乳飲料 バニラアイス / キッコーマン

美味しい。今まで普通のキッコーマン豆乳しか飲んだことなかったのですが、ある日なんとなくこちらを飲んでみました。舐めてた。ほんとにバニラアイスの味がした。これも1000ml版出してくれないかな。

後日、通常版の豆乳も飲んでみたところなんだか前より美味しく感じたので単に私の味覚がちょっと変わってたのかもしれません。でもどっちにせよ美味しいから良し!

ちなみにこちらも好きです。

あと評判悪いっぽいけどこっちも好き。

 

新しく出た青汁豆乳も好きでした。また買います。

 

 

6,ココアショコラ / フェルナンダ

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地元のロフトに1つだけ残っていたものを購入!私がGETしたのはスプラッシュ+ミニハンドクリームギフトセットというものでした。

付け始めはココア感強めですが時間が経つと段々チョコっぽさのほうが増してきます。交じりっ気のない純粋な甘い香りがたまりません。季節柄、主に睡眠時くらいにしか使っていませんが寝るときにこれがふわっと漂ってくるとなんだかほっとします。ホワイトのほうと苺のほうもいつか嗅いでみたい~。フェルナンダの食べ物系は割とそのものの香りが再現されていて、お値段的にも手を出しやすいのでありがたいですね。

 

 

7、あちーので夕方の多摩川に行きます / 月ノ美兎

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良。とりあえず何も言わずに再生してください。そして何も言わずに見終わってほしい。

 

 

8,【ゲスト : ピーナッツくん】漢 Kitchen ~漢 a.k.a. GAMI の料理番組~

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漢さんと言えばフリースタイルダンジョンでのイメージが強かったので、この動画を見てちょっと驚きました。そうか…漢さんってこういうノリなんだなあ。ふたりのなんとも言えない距離感が良いです。またコラボしてほしい。他の回も見てみようと思いました。

 

 

9,プロの投手は、この野球の基本的な技術が下手くそだ / トレバー・バウアー

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ほんとはこの1個前にも動画があるのですが、私がバウアー投手の動画を見たきっかけがこちらだったので…。

バウアー投手の動画は独特の言い回しなどが面白いしテンポ感も良く、日本とメジャーの違いなどがわかりやすくて、WBCでの熱が収まらず流れるようにNPBも見るようになった私にとっては色々と有難い存在です。

野球以外にも観光パートも充実しているのが彼の動画の特徴ですが、ほんとにタフだなあ……と毎回思います。色々なものに対して興味を持ったり楽しんでいるようなので、結果的にそれがリフレッシュに繋がって良い投球が出来ているのでしょうが、それにしたってタフである。私は絶対こんなに遠出出来ないぞ……。

1つの動画で15~30分くらい、大体20分前後のものが多い印象。とにかくテンポがよく、途中でだれるということが全然ないので野球を知らない方にもおすすめです!

 
 
 
 
 
 

【ネタバレ】それでも愛と呼んでいいんじゃないの? エゴイスト 感想

映画「エゴイスト」観てきました~ ネタバレありのゆるゆる感想記事です。

 

 

 

 

 

 

「エゴイスト」

 

あらすじ

14 歳で⺟を失い、⽥舎町でゲイである⾃分を隠して鬱屈とした思春期を過ごした浩輔。今は東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、仕事が終われば気の置けない友人たちと気ままな時間を過ごしている。そんな彼が出会ったのは、シングルマザーである⺟を⽀えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太。
自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きている浩輔と、最初は戸惑いながらも浩輔から差し伸べられた救いの手をとった、自分の美しさに無頓着で健気な龍太。惹かれ合った2人は、時に龍太の⺟も交えながら満ち⾜りた時間を重ねていく。亡き⺟への想いを抱えた浩輔にとって、⺟に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだった。しかし彼らの前に突然、思いもよらない運命が押し寄せる――。(公式サイトより引用)

 

まず、鈴木亮平さん演技上手すぎる…………。

元々、演技派な方だよな~とは認識していたのですが、今作ではもうそういうラインを越えていたと思います。演技とかじゃなくて、確かに斉藤浩輔という男性がそこに居ました。声色、場面ごとの口調の変化、僅かな視線の動かし方、指先の細やかな動き一つとってもあまりに自然で浩輔さんがスクリーンの中の存在だとはとても思えませんでした。インタビュー記事やコラムなどを読んでみたところ、原作者である高山真さんを知る方が鈴木さんの演技を見て、高山さんの存在を感じたような印象を受けた……という記載もあったりして、ああやっぱりそう思えるくらいすごいものを見せられたよね…と改めて思いましたね。しみじみ。

 

対する宮沢氷魚さんもめっっちゃ良かった…………。

宮沢さん演じる中村龍太くんがね!もう、初っ端からアクセル全開でかわいいんですよ!!!宮沢さんが出演された作品はいくつか見たことがあったのですが、この人こんなに可愛かったっけ???と思った。劇場から出たあと、一緒に観た妹に聞いたら「すごく可愛かったね!ワンちゃんみたいだった」と返って来たので私の認識は間違ってなかった……。とにかくもう、ずっと可愛くて同時にずっとずっと綺麗なんですよ。作中で浩輔さんは彼を「ピュア」と評しますが、正にその通りで……どこまでいっても穢れなき、透き通った存在でした。原作のことを考えると、多少の美化はあるとは思います。そもそも”自伝的小説"というワンクッションを挟んでいることもそうですが、亡くなった方は思い出の中でどんどん綺麗な存在になっていきますし……でも、龍太くんの美しさはとても自然体で、浩輔さんとの何気ないやりとりもものすごく自然に愛を感じる形になっていて……本当に私が知らないどこかで、この二人はこうやって暮らしているのでは?と思ってしまう程でした。ほんとに、この龍太くんの自然体でのびのびとした綺麗さは劇場で感じてほしいです!文章だとうまく伝えきれないので……!!!

 

メイン二人の親を演じている柄本明さんと阿川佐和子さんもまた良いんだ……。柄本さんのほうは出演時間こそ短いのですが、その短い時間でぎゅぎゅっと良い部分を見せてくださって……少ない言葉でも浩輔の父、義夫という人がどんな性格かどんな考えを持っているのか、どんな人生を過ごしてきたが伝わってきて、やっぱりベテラン俳優さんってすごいな……と改めて思いました。

阿川さんは何かのインタビュー記事で演技経験は少ないと書かれていましたが、全くそれを感じさせず存在感を放っていました。とあるセリフが阿川さんのアドリブだったみたいで、なるほど~と思いました。あそこは本当に予期せぬセリフだったから話の逸らし方が下手だったんだね……。阿川さんがどんな思いであの言葉を入れたのかわかりませんが私としては龍太の母、妙子さんはあの時点で感づいていたんだろうな~と解釈しました。どうなのかな?

 

この映画では見る前、あるいは鑑賞中に予想していた所謂あるある要素はほぼ起こりませんでした。龍太の職業がわかってからは、このまま厄介な客のハードな行為に巻き込まれて死に別れとかないよね?と思っていましたし、現場で働くようになってからは浩輔との関係が職場の嫌な先輩にバレてそれでゆすられたりしないよね?と思って、浩輔も誹謗中傷されたり、龍太が与えられることに耐え切れなくなって浩輔の前から姿を消すとか、龍太の死後は妙子さんが泣き叫んで浩輔に詰め寄るんじゃないのかなとか……とにかくありとあらゆるネガティブな”あるある”を勝手に思い描いていたのですが、本当にそんな要素は全くなく……見終わって、帰宅してから改めてこの作品のことを考えて、同性同士の恋愛ものなんだから絶対こういう要素があるはず!という偏見を自分も持っていたのだな……と気づかされました。

 

タイトルの「エゴイスト」は浩輔さんのことです。確かに彼の行いはエゴと言えるのかもしれません。でも、彼自身が自嘲的に自罰的に思うほどエゴだけではないと思う……とこちらに思わせたところで妙子さんからアンサーがある作りが上手いなと感じました。暴力的な言い方をしてしまえば、彼女のその発言も一種のエゴで……エゴかもしれない感情にエゴのような物言いで返してあげるのが最高に優しくてさびしい関係だなと思いました。うまい言葉が見つからなくて申し訳ないです。

浩輔さんは自分の力で居場所と武器を見つけた強い人で、その一方でどこにいても孤独な寂しい人です。彼は本当に上手に仮面を付け替えます。多分、ものすごくキャラを作っているとかそういう認識はないと思いますし、どの仮面も彼の一部ではあると思っています。それでも、お父さんといるときも友達といるときも職場も龍太くんといるときも妙子さんといるときも、全部全部違う浩輔さんで……ずっとずっと寂しい彼はきっとこれからの人生誰といるときでもその人に会った仮面を手放せないでしょう。そして、一種独善的な愛し方しかできないのでしょう。人はそう簡単に変われません。だから、浩輔さんがそういう人だと認めた上で、それはエゴかもしれないと受け止めた上で、うるせ~!こっちが愛だと思ったら愛なんだよ!!と受け入れてもらえたことは本当に本当に幸福なことだったのだろうと思います。彼のような人間が彼のような人間であるままで迎えられる最上のハッピーエンドと言いますか……うーん言い過ぎ?

浩輔さん以外も、皆それぞれのエゴがあって、人によって見て見ぬふりをしたり自覚した上で愛と呼ぶしかなくて……暖かい繋がりを描いた一方でどこまでも孤独でさびしい人たちの物語でもあったなと感じました。私の拙い文章力だとこの作品の魅力や感じたことを十分に伝えきれないことが本当に歯がゆい……!良い作品ですし、きっと見る人によっては本当に心に残るものになると思うので気になる方はとにかく見に行ってください!きっと後悔しないよ!

 

 

1月に読んだ本とか

1月に読んだ本の軽い感想記事です。読み終わってその都度書いていたのでテンションに差がありますが、どの作品もそれぞれ楽しみました。1月のベストを決めるとしたら「ピエタとトランジ」かな……これに関してはほんとにうまい言葉が見つからなかったのでとりあえず気になる方は全員読んでほしい。以下、順不同 敬称略です。

 

 

「私は幽霊を見ない」/藤野可織

面白かった。藤野先生の作品に触れたのは初めてでしたが、すらすらと読めるとても読みやすい文章と淡々としつつも先を気にならせる語り口、作中で語られる各々の恐怖体験の絶妙な怖いさといい、良いホラー作品だったと思います。

私も筆者と同じく霊感0でお目にかかれるものならお目にかかりたいけれど、まあ一生見ることはないのだろうな……みたいな人間なので読んでいる間共感できるところが度々ありました。まあ私は心霊スポットに行ったりは出来ないけど。びびりなので。

 

「走馬灯のセトリは考えておいて 」/柴田勝家

表題作に吸い寄せられてかった1冊。柴田先生は「デッドマンズショウ」ぶり。

表題作も期待通り面白かったのですが、個人的には「絶滅の作法」が刺さった。私は絶滅寸前/絶滅後の世界で極々普通の生活を送るひとの話が好きなのかもしれない。「ヒト夜の永い夢」も積んであるので近いうちに読もうと思う。

 

「腹腹先生」3、4巻/高口楊

 

1,2巻は去年に読了。2巻でなんか方向性変わったな?と思い、3巻でまた変わったのだけど良い方向に突っ走ってくれてよかったな~と思った。弥生vsゆきことかも好きなんですけどね。暴力の場であえて言葉でやりあうのって癖です。

牛久が結構好きだったのですが、そんな綺麗な終わり方させてもらっていいのか……!?ってちょっとびっくりしました。でもあの終わり方含めて良いキャラだったなあと思います。「妻を叩いたら以前の妻に戻ってくれると思ったようだがなぜか動かなくなった」ってのがもうほんとにどうしようもなさすぎて好き。個人的に穏やかな面も別に猫被ってたわけじゃなくて本当ってのがグッと来ました。穏やかなのも暴力的なのも牛久。あと徴さんがまあ~わかりやすく好きで……!この手のおっちゃんに弱い。徴さんのキャラ紹介に「美女に弱く転がされるのが大好き」って書いてあるのも良い。転がされてるってわかってて転がされちゃうんだ…それが大好きなんだ……へえ~……ってなった。

31話まで読んで爆発オチってやっぱサイコー!ってなって、最終話を読んでああ……こういう結末なのね……としみじみしていたところにおまけをぶち込まれて感情めちゃくちゃになりました。鎧塚京介と津雲あずさ~~~~~~~~~~~!!!!!!!!…………この二人の関係性が迎えた結末は、男女バディ好きにはそりゃあまあ良いものでしたよ。でも別の私がさあ……喚いててさあ…………!!!二人の間にあった感情が正確にはどんなものだったかなんて私にはわかりません。でもあずさが鎧塚に家を渡したこと、「あの人が元気ならよかった」と亡くなる直前まで彼を気にかけていたこと、鎧塚があずさとの約束を守り、家を大事にして家庭をもって自分の人生を取り戻したことが答えだと思います。息子くん、親父のことは理解できないと思いつつ出かける報告はちゃんとするし鎧塚さんも鎧塚さんで「8時には帰れよ」って返すの……このやりとりだけで、ああ良い親子関係を築けたんだなとわかるのがいいですよね。ああ~~~~~でもなあ、私は津雲あずさが愛する妹と幸せに生きる世界線も見たかったですよ!!!やったことにはケジメを着ける物語だったってわかるけどさあ!でも、例えあずさが出所してもこの二人は恋愛関係には至らなかっただろうなあ……鎧あずを見たかった気持ちはあるけど…あるけど……。鎧塚にとってあずさは本当に爆弾みたいな存在だっただろうなと思います。ある日突然目の前に現れて、過去とか思い出とかしがらみとか全部を一気に巻き込んでぶち壊して、爪痕だけ残して当の自分は跡形もなく消えていって……ああ~~~!このラストはほんとにしばらく引きずるだろうなと思います。ジャンプラで連載追ってた人も4巻だけは買ってくれ!このおまけを読むか否かで物語の深みがぐっと変わると思うので!!

 

「夏目アラタの結婚」9巻/乃木坂太郎

父親あんたかいっ!!!!!いや~踊らされた……私、宮前先生のこと勝手に若いと思い込んでいたので自然と父親候補から外してました……でも、よく考えれば父親側はあんまり年齢関係ないですよね。現に環と関係を持った時の宮前は10代だったわけですし。逆に卓斗の父親のほうはまあそうだよね……って感じでした。でもそうなると彼の父親は誰なんでしょう。私は卓斗と真珠が実は姉弟だったりする?とか考えてたんですが、さすがに宮前が卓斗の母親と……ってことはないでしょうし。うーん。

環の魔性っぷりもまあ~ここまでくるとさすがに笑っちゃうくらいですね。77話の扉絵がほんと好きです。環とアラタが出会ったらどうなっていたんだろうなあ。

真珠は相変わらず得体の知れない不気味さと可愛さが同居している感じで良かったです。超キュート。私たちは真珠の掌の上で転がされている。

10巻は沙菜ちゃんが出陣するみたいですが、ここからどうなるんだ……全てまるっと回収して願わくば何かしらのハッピーエンドに行き着いてほしいですが、それが誰にとってのハッピーエンドになるのかわからないのがなんとも……でもなんらかの形で真珠が救われてほしいなあと思ってしまうくらいには、真珠の事が好きになっていたんだなあと打っていて思いました。1巻時点ではとんでもないヒロインだなと思っていたのに……。

この作品、高クオリティという前提があるならアニメより実写化希望なんですが、やるとした主演二人は誰になるのかな。私はどうしても真珠を若いころの大…し…ぶさんで再生してしまうし、アラタは長…智…さんなので今の時代でやるとどうなるのか想像がつかないです。

 

ピエタとトランジ」/藤野可織

今年度最高の1冊決まったのでは?

未読の作者の本を2冊も積んでいたなんて私なかなかやるな~と呆れ半分感心半分だったのですが、結果的にどっちも面白かった。藤野先生の作品他も読みます。

倫理観的にどうしても、ん~?となるとことかあったのですがそういうのまるっとひっくるめてこの世界を形作ってることは伝わりましたし、あらゆるもやもやも切なさも全部巻き込んでぶちこわして最後まで駆け抜けていってくれて最高の1冊でした。面白い。ただただ純粋に面白い作品でした。ラストにプロトタイプにあたる短編持ってくるのが最高にクール。

 

「拝み屋怪談 花嫁の家」/郷内心瞳

少年漫画の文脈だこれ!!!

vs真也くんのとこで気づいた。車運転しながら攻撃仕掛けてくるのすごいなと思いました。私は二つのこと同時に出来ないので。

ずっと読みたかった1冊だったので、こうして新装版が出てくれてよかったです。電子はずっとあったんですけどね。でもホラーはなんか紙で読んだ方がいい気がして……!

読む前に想像していた怖さとは違い、どちらかと言うとヒトコワ系の怖さだったのですが(とはいえ、そのヒトコワ要素も魅入られたが故みたいな説明はありました)面白かったです。理由あって絶版していたらしい本作に対して適切な言葉選びではないかもしれませんが……。私は「残穢」とか「どこの家にも怖いものはいる」とかが好きなので、バラバラだった恐怖体験達がひとつに収束したのは結構テンションあがりました。全員血縁者っていうのはちょっと出来すぎかな~とも思ったのですが、横溝作品的な呪われた一族要素も好きなのでそっちの方向でわくわくしましたね~。あと花嫁の家で千草が出てきたシーンはベタだけどグッと来ました。私はああいう死者の再登場シーンに弱い。

郷内先生の作品は「怪談始末」と「トガハラミ」だけ読んだことがあったのですが、今作が一番満足感があったかもです。トガハラミの官能的な感じも素敵でしたけどね…!「壊れた母様の家」も近いうちに読もうかなと思います。

 

「ヒト夜の永い夢」/柴田勝家

敵の親玉と厠で邂逅するのって、一周回ってめちゃくちゃおしゃれなのかもしれないと思った。

トイレってお風呂と同じかそれ以上に人間が最高に無防備になる空間だと思いますし、排泄という人間なら誰しも逃れられない行為を共にしたから南方先生と北はあの一瞬限りなく近いところに触れあえたのかなあと真面目に考えました。この二人、名前からして対比になってるの面白いなと思ったら柴田先生ご本人がインタビューで触れていました。「熊楠の歪んだ鏡像のような人物として登場させた」とのこと。そういうのに弱いオタクなのでにやりとさせられましたね……。

歴史よわよわなので恥ずかしながら名前を知らなかった登場人物も何人かいらっしゃったのですが、そういう部分を差し引いても面白かったです。最後のほうなんかもう彼らと一緒にノンストップで駆け抜けていったので物語が終わってしまうのが寂しかった……寂しさを感じさせつつも穏やかで美しいラストはそのまま冒頭に戻ってしまいたくなるような魔力がありました。あ~~~終わっちゃったな……。

 

「テスカトリポカ」/佐藤究

どいつもこいつもナチュラルにキメるな。

と言っても矢鈴が職場で吸うシーン、スマホだの甘いものだのカフェイン系の飲み物だのあらゆるものに依存してきた身としてはこの書き方はめちゃくちゃリアルだな~と思いました。依存している内はそれを家の外やひどいときは職場なんかでやることに脳が疑問を覚えないんですよね。あとから冷静になって考えると、いやいやどう考えても職場まで持っていくものではないだわかるんですけどね。睡眠時間削ってまですることじゃないだろってなったりね。

fgoの7章後半開幕が延長されたので、今だ!と思い読みました。リベルタ中心の話はちょっと取っつきにくいかな…ちゃんと読み終わるかな?と少し不安に思いましたが、バルミロとタナカの邂逅あたりからは読むスピードが上がっていきました。個人的には露骨に盛り上がるシーンがもうちょっと中盤にほしかったかも……と思いましたが、これは私がアステカ神話にそこまで興味を持てなかったのが原因だとも思うのでこういう神話や宗教要素に興味津々な方にはたまらない物語になっているはず……!マタイによる福音書も重要な要素として絡んでくるぞ!身に着けよう教養…………。

純粋に好きなのはパブロなんですけど、なんかこう圧倒的””暴力””の化身としてチャターラが好きでした。平山作品の影響が強いんですけど、私ははちゃめちゃに暴力的なおでぶキャラが好きなのです。こういうタイプが出てくるとわくわくが止まらない。他のキャラと比べて宗教や薬や裏社会などと繋がりが薄かった…というかそういうの関係なしに存在してたわりにいざ物語に取り込まれると登場人物中で上位の強さという異質感も良い。出来れば彼の暴力シーンももっと見たかったな~~~と思いつつ、そういう話ではないだろということもわかっております……あくまでなんか突然発生したサイコパス暴力おでぶさんなので……。読み終わって検索したらみんな末永に萌えてた。知ってた。薬もやるけどそれはそれとして心臓血管外科手術サイコーや!なキャリーフクナガ似の元心臓血管外科医に萌えないオタクはいない。

多数の人間を巻き込んだ暴力的なストーリーの終わりとしては、あのラストは非常に穏やかで美しいものだったな~と思いました。上にも書きましたが私はパブロが好きだったので彼が最大限報われるラストでなんだかほっとしました。シチュエーションがシチュエーションなだけに、直前までほんとにドキドキしたので……。

 

「名画で読み解くハプスブルク家12の物語」/中野京子

中野先生の本を読むと自分も歴史に興味を持てる気がするから不思議です。去年?一昨年…?怖い絵を読んでみたところあまりの面白さにシリーズを一気に駆け抜けてしまったことが記憶に残っています。怖い絵シリーズにはまる前は、絵画界隈はなんだか敷居が高いイメージで私ゴッホの良さとかよくわかってないけど大丈夫か!?みたいな感じだったのですが、中野先生のおかげで良い意味でハードルが下がったというか、わ~すごい~くらいの軽い気持ちで絵を鑑賞しても良いのだなとわかり心が軽くなりました。ちなみに私は怖い絵シリーズに載っている絵だと「イワン雷帝とその息子」が一番好き!ハプスブルク家のほうだと「ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像」が一番好きです。一度、生でお目にかかりたいなあ。

フアナやカルロス二世、「ラス・メニーナス」に関しては、あ!怖い絵で読んだとこだ!!となりわくわくしましたし、アンリ2世のくだりでは美貌の人で出てきたおねショタの人だ!!!!と大変テンションがあがりました。アンリ2世とディアーヌのエピソード、インパクトすごすぎです。こんな感じで中野先生の本を幾つか読んでいると割と被る部分もあったのですが、改めて各人の持つエピソードの強さを再認識出来て楽しかったです。

オタクとしてはフリードリヒ大王とマリア・テレジアの関係性に萌えた。フェリペ二世とエリザベス一世の関係をなぞる形なのがまずエモすぎません????半年程のずれがあるとはいえ同じ1740年に即位したふたり。ばちばちにやりあいつつもマリア・テレジアの息子ヨーゼフがフリードリヒのファン化したり会見したりしちゃってるのも良い……ほんとにこの二人が結婚していたらどうなっていたんでしょうね。歴史かなり変わっただろうなあ。

ロマノフ家のほうも買ったので近い内に読みます!楽しみ!

 

「末永くよろしくお願いします」2、3巻/池ジュン子

1巻買ったの発売してすぐくらいだったので読んだの2年とちょっとぶりくらい……?今年はあまり触れてこなかったジャンルに挑戦しよう!yearなのでSFと少女漫画に積極的に触れてみようと思い……こちらを手に取りました。そもそも少女漫画畑で育った人間でバリバリちゃおっ娘だったのですが、いつの間にやら少女漫画の特定の要素に対して軽く地雷っぽい感じになってしまい足が遠のいていました……池ジュン子先生の作品も今回が初ではなくて、「水玉ハニーボーイ」は3巻まで読んでいました。途中で止まってしまったのは私の微妙なめんどくさいプチ地雷みたいなものが原因でして、それ以外の要素やメインカップルのかわいらしさに関しては池先生をめちゃくちゃ信頼していたので、この作品ならいけるだろ!とどーんと続きを買ってみた感じです。前置きが長い。

輝と清水さんの関係、かわいい……清水さんがきちんと大人として、保護者としての目線を輝のために保っているのが良い。彼がほんとに良い人で、輝が惹かれるのもめちゃくちゃわかる一方でどうやってこの鉄壁ガードを崩すんだ!?とも思ってしまう。一方的にキスした仲ではありますが、ここからどうやって恋愛関係に持っていくのだろう……このままわちゃわちゃ終わるのでしょうか。3巻がそこ切り込むか~って感じで終わったので4巻でなにか進展あるのかなあ……!?

3巻表紙裏の煽り文に若干恐怖を抱いていたのですが、いざ読んでみたら意外と受け入れられてよかった……私の少女漫画地雷のひとつがヒロインの過激なセコムキャラで、尚且つセコムキャラの暴言等をほんとはいい子だから…とヒロインが諫めずにいると倍率ドーンなのですが心ちゃんは割とアフターフォローが早かったり輝がちゃんと手綱を握ってる?感じになっていたので受け入れられました。警戒してごめんね…この峠を越えられるかが割と重要なので…私の中では……。

4巻も近い内に読みたいと思います……!他の少女漫画もばりばり読むぞ!

 

「ミステリと言う勿れ」12巻/田村由美

風呂光メインの巻。ドラマのイメージが強かったので、そういえば原作の彼女はこういう雰囲気だったなあと再認識した巻でした。

毎回一応自分なりにぼんやり考えながら読むのですが、相変わらず全然わからない……流さんが怪しく描かれていますが、ここまで怪しいと妙子さん殺しの犯人ではないんだろうなあ…とメタ的に考えることしか…あとant=蕪木さんだよね?くらいしか考えられませんでした。13巻読んだらテラリウムに妙子さんのブローチ使われてるとかそんな嫌な展開じゃないだろうな……。

整くんとライカさんの関係が好きなオタクなので、離れていても美しい情景を共有するふたりが見れて良かったです。他人のスマホ勝手に使うのはダメだけど…!このふたりの関係、明確に終わりがあることが示されているからこそさよならするその時まで美しい思い出を積み上げていってる感じがめちゃくちゃ好きなんですよね……。

 

 

11月、12月はメンタル的に本があまり読めなかったのですが1月はちょっと読めるまで回復したことが自分でもわかったので良かったです。「荒地の家族」と「インヴェンション・オブ・サウンド」を買ったので2月中に読めればいいな~と思います。「地図と拳」「君のクイズ」「俺が公園でペリカンにした話」あたりも買いたいなあ……。

年明ける前にゆるゆる振り返る

年明けてる!!!!

この記事は年明け前に書かれたところと年明け後に書かれた部分がごっちゃになっています。気持ち的にはこの記事を書いている間は年明け前のつもりなので、ご了承ください。

 

積んでるものがたくさんあるのに「まいてつ」「ものべの」「つよきす」のコンプリートセットを買ってしまいました。セールで各500円だからしょうがない。このお得すぎるセールは2023/01/10の13:59 までやっているらしいので、興味がある方は是非~。あとおすすめのルートやヒロインがいる方は教えてください。

 

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2022年も終わろうとしているので印象に残った作品をゆるっと振り返ろうと思います。忘れっぽいので各作品に触れた時期は曖昧でぐちゃぐちゃ、去年の冬に読んだ作品なんかも入ってる可能性がありますがご容赦ください~!あと相変わらずネタバレ普通にしてます。敬称略、順不同です。

 

 

 

1,「くらげ色の蜜月」/戸川昌子

 

つい最近読み終わった短編集。まず最初に触れたいのは装丁の美しさです。竹書房さんの装丁っておしゃれなのが多くないですか?本屋で背表紙を眺めていくとついつい吸い寄せられがちです。この短編集も半分は表紙買いというか装丁買いですね~。

戸川昌子先生の作品はこれが初読でした。解説でも書かれているように、ミステリものでもトリック部分にはほとんど触れずに人物の心情と仄暗い関係性に力を入れているのが印象的でした。個人的には「ウルフなんか怖くない」「蟻の声」「蜘蛛の糸」あたりが好きでした。めちゃくちゃ嫌な気持ちになったのは「赤い的」です。基本的にすっきりと終わる話は皆無なので、蠱惑的な世界観に酔いつつもやっと読み終えたい方におすすめ!

 

 

2,「サバイバー」/チャック・パラニューク

 

こちらもつい最近読み終わりました。どうでもいい前提として、私は翻訳された文章になんとなく苦手意識があり海外小説は多分20冊以下くらいしか読んだことがありません。10も怪しいかも……。そんな中、今年に入って「気狂いピエロ 」と「掃除婦のための手引き書」を途中まで読みまして「あれ?意外といけるのでは……?」と思い手に取ったのが本作です。あとTwitterでこそこそ見てた方がおすすめとして挙げていたので…。

この作品に対して私は未だに自分の感情をあますことなく伝えるすべを持ちません。手放しに面白いかと言われるとまた違う3号います。純粋な面白さなら同じ作者の「ファイト・クラブ」のほうが上なんじゃないかな。映画しか見ていないけどね!

それでもこの作品はなんだかよくわからない、ある種の救いのようなものを私に残し物語を終えてしまいました。読み終えたはずなのに、まだどこかで続いている気がする。まだ飛行機は落ち続けている気がする。めちゃくちゃ汚くどうしようもなく最低な物語なのにいっそ爽快感すらあるこの不思議な物語を、私は数年後にまた読むのだろうなと思います。それまで生きていられるといいなあ。

 

 

3,「PPPPPP」/マポロ3号

 

今一番ってくらい面白くない?????……と言いつつ、まだ2巻までしか読めてない状況です。3巻は買ってあるけど!なんだかページをめくるたびわくわくがあって逆に読むのを日和っている。もう2巻時点で既にここがすごいよ!みたいなこと言いたくなってしまうのですが、2巻までしか読んでいない人間が何を言っているんだ?って自分に詰められてますし最新刊まで追い付いたら評価変わっちゃううんじゃないの?という謎の恐怖心があるので、何も語れません。じっくり噛みしめながら読んでいきたい気持ちとはやく読みたい!というわくわく感に板挟みにされている。はやく続き読んでください、私より。

※12月27日追記 妹が4、5巻をプレゼントしてくれました。4巻まで読みました。山中メロリ、あまりに好きすぎる。4巻がとにかくめちゃくちゃ面白く、美しく……推しはメロリなんですが、やはりどうあがいても引き込まれてしまうようなミーミンの魅力も爆発で、もうほんと大怪獣バトルみたいになってました。こんなのが残りの兄弟+音上楽音の分で最低5回はあるなんてキツすぎる。最終回まで身が持つのだろうか。

あと4巻のラキアコがも~~~~めっちゃくちゃ可愛かったのですが!?ジャンプ系列作品における、まだ恋には満たないなにか状態の男女描写は健康に良い。

え!?そこで終わる!?ってとこで4巻が終わってしましましたが、しばらくはこのいい感じの余韻に浸っていたいと思います。6巻出るまで5巻封印しとく!多分!あと私と同じく山中メロリにやられた人もそうでない人も前日譚にあたる「ダダダダーン」を読んでください。

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4,「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」1巻/地主

 

ここ数年、男女がひたすらいちゃいちゃする部分をピックアップした漫画が増えたじゃないですか?世のオタクの皆様がそうであるように、私もそれ系の作品が読みたくなるときがあるんですがちょっともや……みたいなのに引っかかる場合がまあまあありまして、その手の作品に手を出すときはいつも慎重に行くようにしています。こちらの通称「ヤニ吸う」もTwitterでめちゃくちゃバズっていることは知っていたのですが、迂闊に踏むと危険かもしれないと思い遠巻きに眺めておりました。ある日たまたま書店に行ったらこちらが平積みされてまして、「今だ……!」と購入。で、読んだよ!

結論として、まあ~~~~~萌えた。いや、この作品この手のに発生しがちな「……って言ってもさあ…」みたいな諸々の要素に早々に切り込んだり、あ~!そういう展開に持っていくんだ!みたいな部分が割とありまして、なんかこう……この二人の関係に安心して萌えられる土壌が早々に整えられていたと言いますか……。あとなんと言っても田山さんのビジュアルが好きすぎる。グッドデザイン賞。2022このキャラデザがすごい!女性編第1位。山田さんも可愛いですし、店長も刺さりましたね……佐々木さんのオールバックで前髪がちょっと出てて顔つき自体はきつめなのにへにょ……ってしてるのも良い。地主先生、いつかキャラデザのお仕事とかもしれくれないかな……。なんかアクスタとかも出るらしいのでチェックしておこうと思います。

 

 

5,「夏目アラタの結婚」7,8巻/乃木坂 太郎

 

と、言ってもこの作品ずっと面白いんだけどね!今年もやってれたぞこの作品……って感じで、相変わらず満足感たっぷりでした。本筋についてはなんとなく想像が出来たり、ほんのり推理出来てきたりし始めたんですが、相変わらず表現力で殴るのが上手い……。ここぞってシーンでばっちり決めてできてくれるので気持ちが良いですね。7巻58話の「お前は××だ。」からの一連の流れとか初見のとき、ぐうぅぅぅ……ってなりましたもん。8巻なんかかっ飛ばしてくれるのでほんと読んでてハラハラドキドキ楽しかったです。振り返ると藤田さんほんとに良いキャラになったなあ…。所長とアラタのエピソードもベタだけどグッときました。

12/28に9巻が出るので自分用のクリスマスプレゼントにします……!

 

 

6、岸辺露伴は倒れない短編小説集」/北國ばらっど

 

ああ~~~~~~面白い…………!!!!!

原作もドラマもノベライズも全部違って全部面白い作品って珍しいですよね。新刊出るの知らなかったので書店で見つけて驚きました。即レジに持っていきました。

過去の2冊は複数人の作家さんによる話が収録されていましたが、今回は北國ばらっど先生のみです。北國先生のノベライズって、キャラが生き生きとしていますし物語の展開も先が気になってページをめくる手が止まらなくなるようなものが多くて、読んでいてわくわくするんですよね……呪術のノベライズもまた出してくれなかなあ。北國先生が書く直哉くんの話とか読みたいんですけど!?

どの話も面白かったのですが、好みとしては「5LDK○○つき」が一番かもしれない……まずこの手の家系ホラーが好きな身としては、序盤から細やかに散りばめられた伏線ひとつひとつに追い詰められていく感じが最悪で最高でした。どう言えばいいのかわからないですけど……イヤ~な要素そのものが壁や屋根の役割も果たして、読者であるこちらも露伴先生や麗水と一緒に閉じ込められているような感覚があったと言いますか……。これ絶対今後につながるじゃん!ここ回収する気じゃん!と喚きつつもページを捲らなくては家から出ることも出来ないあの感じ、良い読書体験でした。

ゲストキャラである「高島麗水」もなんかこう、びたーん!と来たんですよね……。彼の思想、過去、キャラ造形、結末も含めて非常に良いキャラだなあと思いました。彼が彼女にかけた言葉も良いなあと思いましたし、それに対する露伴先生の返答もすとんと腹に落ちました。ここらへんの一覧のやりとが後の展開に効いてくるのがいい構成ですよね。

高島麗水、なんとかこのエピソードも実写化されて、まだ見ぬオタクに刺さってほしい……絶対刺さる方たくさんいると思うので……!!考えてみるとこんなふうに実写化を期待する作品ってめちゃくちゃ珍しいです。

あと、ドラマ版から入って露伴先生と泉ちゃんに萌えたオタクは絶対に「黄金のメロディ」を読んでください!!!!!!!!

 

 

7,「Aマッソのがんばれ奥様ッソ!」

 

tver.jp

 

一部で話題になったこの作品。最初にネタバレ普通にするよ!と書きましたが、この作品に関しては未視聴の方はいますぐTVerに飛んで本編を見てほしい……オリジナル版からは絶対に見ないでくださいね。

 

私は話題になってから見た人間なので、ある程度どんな内容か想像がついていたのですがそれでも面白かったです。でもな~~~~理想としてはな~~~~何も知らずに深夜にたまたまチャンネル合わせて、え~なにこれ?見てみよう~みたいな形でリアタイしたかったな~~~~~~~~

放送禁止」とか「フェイクドキュメンタリーQ」が好きな人にはたまらない番組。Aマッソ二人の存在もあってか、この二尻込みつよりはポップなつくりになっているので気になるけど……と尻込みされている方にもおすすめできるのではないかと思います。でも人によっては嫌悪感のほうが勝つかもしれない要素もちらほらあるので、そこは気を付けてください……!もうちょっと分かりにくくてもいいんじゃないかなと思う部分もありますが、今のご時世を考えるとこれぐらいがベストなのかなとも思いました。あとこれぐらいあからさまなほうがSNSで拡散されやすいとかもありそうです。逆に、現在放送中の「テレビ放送開始69年 このテープもってないですか?」は細かい要素ひとつひとつに違和感はあるけど、どうにも全体像が見えてこない感じですね……第三夜放送前なので勝手にあれこれ想像していますが、どことどこがつながるのかいまいち見えてこない……う~ん、こちらも続きが楽しみです。みんなも見よう、奥様ッソ!このテープもってないですか!

 

tver.jp

※1月2日追記 見ました。観ました。視ました。もうとっくにダメです。

 

 

8,「カリスマ」と「地獄の警備員」/黒沢清

 

 

分けても良かったんですけど、セットにさせていただきました。

脈絡のない暴力を振るう役所広司は最高!引き画での暴力描写が好きです、黒沢作品。

カリスマは役所広司さん演じる薮池五郎以外もなんかみんなおかしいです。みんながみんな立った一本の樹をめぐってぐるぐるぐるぐるしている作品、カリスマ。「CURE」と同じくまさしく怪作って感じで、刺さる人には刺さるし刺さらない人にはなんのこっちゃというような作品になっておりました。個人的には最初に見たというインパクトもあって、「CURE」のほうが好きですね。でもこっちも楽しめました。

わかりやすいようなわかりにくいようなカリスマに対して、「地獄の警備員」のほうは比較的シンプルなスリラー作品です。低予算作品らしいですが、逆に低予算ならではの登場人物の少なさと舞台の狭さが生かされた作品だと思います。予算の関係もあるのか地獄の~は黒沢監督独特の演出は控えめですが、怪人 富士丸役を演じた松重豊さんの存在感がそれを補うような形になっていました。バイプレイヤーズなどで松重さんに可愛さを感じた人にこそ見てほしい……富士丸の衣装もそうなんですが、淡々とした怪力大男が追ってくる様に何かしらのフェチを刺激されるオタクがいると思うので……地上波でやれば刺さる人割といそうだな~と思ったのですが、たぶんこの映画が地上波でやること……ない……。終わり方のえっ!そういう感じで終わるの!?っぷりも好きなので、興味ある方は是非見てください。ベテランおじさま俳優の狂気的な演技を浴びよう。

 

 

本当はもっと振り返る予定だったのですが、前半に起こったことをわりと忘れていたことと早めに更新してしまいたかったのでここまでにしました。ゴールデンカムイ完結のこととか、初恋の悪魔にはまってたこととか書きたかったんだけど…!今回の反省をいかし、今年は半年に一回は振り返り記事を書きたいなあと思っております。去年はありがとうございました。今年もどうぞよろしくお願い致します。

 

あと、フェイクドキュメンタリー「Q」の新作「ノーフィクション - Nofiction」が最高だったので見てください。

youtu.be

 

【ネタバレ】心霊マスターテープ2まで見たよ!!!

心霊マスターテープ無印と2見ましたよ!!!な感想もどき記事です。

相も変わらずネタバレ私情ばりばりもりもりです~。

 

 

 

 

 

 

「心霊マスターテープ」

 

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アマプラで全話視聴可能です~。DVDも発売中!

 

ホラードキュメンタリー界隈ではかなり話題となっていた今作……私もそういう系統の作品はちょこちょこ見ていたのでずっと気になっていました。なので、アマプラに加入してすぐに1話目を視聴したのですが……!1話目終盤のとある流れで「あ、この作品の対象とする視聴者層に私は入ってないかもな~」みたいなことをぼんやりと感じました。ちょっと大げさに書きすぎですが……!まあ、ちょっと時間置いて心の余裕があるとき見た方いいかもな~~みたいな流れになり、1話だけを見た状態でしばらく放置していました。

で!!!精神的にもホラーを求めはじめ、ちょっくら見てみっか!!みたいなテンションになったので全話視聴~~

 

1、2通して見てみた結果、とても面白い作品でした。それだけに、1話目の要素がちょっと惜しくないか~みたいな感じがやっぱり残りましたね……終盤に寺内監督と涼本さんが本当にコンビになる展開の布石だってことはわかっているのですが……でもまあ、界隈全体にうっすらこの空気が漂っているのはしょうがないことなのかな~……

 

無印は梅沢さんの淡々とした狂気がグッと来ました。パッと見どこにでもいるおじいさんが何やら恐ろしいことを言い出して、え?え?と困惑している内に叫んで謎の男登場……という、目まぐるしいスピードで展開される一連の流れが美味しかった……茨木監督の行動原理もいい……私は自分の欲望を追求する内に手段と結果がぐっちゃぐちゃになったり入れ替わったりするタイプの人間が創作物に出てくるとテンションあがるタイプなので、茨木&梅沢コンビにはおお~~~~っとなりましたね。明らかにおかしなこと言ってるのに本人たちの中では筋が通っている感じがほんと良い。

ラストもまさかのゾゾゾさん〆で、YouTubeこそこそ追ってる人間にはたまりませんでした。

 

 

「心霊マスターテープ2」

 

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ラストがさあ~~~~…………!!!!!!!!!!!!

 

個人的には無印と2なら2派です。ラストがマジで癖に刺さりすぎる。私特攻。

無印時点では若干この作品を見るスタンスを決めかねていた?みたいな部分もあり、面白いながらもきちんとのれる前に6話が終わってしまった……って感じもありました。その点2は作品自体の見方も理解しており導入としても非常に入りやすいものだったな~と思います。あと個人的に2のほうがお馴染みのメンバーが出てきたことも大きかった。

1話目で岩澤さんと古賀さんの喧嘩を描写した直後に獅童を投入して本物の暴力を見せてくる展開は笑いました。私がこの手の心霊ドキュメンタリー系の作品にドハマりしたきっかけは「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」なので、工藤&市川が出てくると問答無用でわくわくさせられますしめちゃくちゃ笑顔になります。げらげら笑いながら2話目を続けて見ましたね……。

獅童がマシロ監督のことを気にしている描写が度々あったの良かったです……私は獅童及び工藤のほとんど暴力で構成されながらも僅かながら情を持ち合わせ、それによってぎりぎり現世で暮らせる人間でい続けているみたいな感じが大好きなので……!あと市山が獅童に振り回されつつもなんだかんだふてぶてしい感じと言いますか、獅童と二人でノッファン組の愚痴言ったとことか懐かしの市川で良かったですね。良かったしか書いてないな。

 

ノッファン組も萌えでしたね……古賀さんの「俺たちがね、Not Foundだ!」好き。予告で使われたわりにヨネに刺さんなかったとことか決め台詞っぽいのに棒なとことか大好きです。残された杉本がくじ運悪すぎたのも笑った。絶対そうなるだろうとは思っていたのですが…まさか号泣するとは。ツチノコ追ってた杉本とか「見た目80歳、僕12歳」の杉本とか色んな杉本の姿が走馬灯のようによぎっていきました。

 

数々の心霊ドキュメンタリースタッフの絆に熱くなったところで、謎の女子高生キリちゃんとクラモトさんをぶちこんできてオタクを殺したまま本作は終わります。いや、もうほんとオタクはこういうのに弱いので……キリちゃん、クラモトさんがどういう仲であの忌まわしい一連の事件がどう決着したか、僅かな描写でこちらに伝えてくるのがめちゃくちゃエモい……なんだか泣きそうにすらなりました。

 

てか、現在軸でクラモトさんとキリちゃんはどうなってるんだよ!!!いや、あれもともと没になった作品の映像なわけで「クラモトさん」とああいう関係になっていたことはフェイクかもしれないですけど……でも世界を救う希望の話としては「蔵元」との因縁もきちんと決着をつけているほうがすっきりしますし、あの映像は多少フェイクを混ぜた本物だと私は信じています。で!!!!!!真実だと仮定した上で、現在のキリちゃんとクラモトさんの関係がめちゃくちゃ気になるんですよ!!!!!!映像のラベリングは1999で、映像自体は86年のもの、オウマガトキさんに寄せられた情報によると蔵元の孫娘らしき人が高校生だったのは70年代80年代…ということで、映像通り86年に女子高生だとすると2022年時点で50代のはずなんですよね。70年代ならもうちょっと上ですが……とにかく、年齢的にはまだまだばりばりご存命のはずなんですよ。そんな熟年女性と一生歳を取らない?女性の関係……めちゃくちゃ気になるやつじゃん。

オタク心がめちゃくちゃ刺激されました。誰かキリちゃんとクラモトさんの二次創作してくれよ。

 

 

とにかくオタク心に火をつけられたシリーズでした。最初もやもやしたけど、完走して良かった~~~~。エモがる自分に脳を支配されて感想がかなり偏ってしまったので、しばらく間をおいて冷静になったら追記するかもしれません。EYEのほうも見ます~

最近見た映画ゆるゆるまとめ

最近見た映画ゆるゆるまとめです。いつも通りネタバレあります!!!

身体が無性にホラーを求めています。ゾゾゾさんの家賃の安い部屋シリーズとオウマガトキFILMさんの動画大体見終わっちゃったよ~わ~ん……新作待ち遠しい

 

 

 

 

 

 

1作目

「牛首村」

 

なんだかんだと見続けている恐怖の村シリーズの3作目です。Kōkiさんがお父様に似ててなんだか不思議な気持ちになりました。

内容的には今までで一番ピンと来なかったかな~…ちょっと色々と地味かなと思いましたね。それが舞台にはあってるのかなと思わなくもないですが……スプラッター描写だけはいつもと変わらないノリでした。感想もぼんやりしちゃってますが、なんやかんや言いつつ4作目も見るとは思います。

 

 

2作目

「恋愛リアリティーショー」

 

あらすじ

恋愛リアリティショーを題材にしたサスペンスホラー。オンラインで開かれる恋愛リアリティショーに参加した女性たちが、主催者男性がひそかに進める計画に巻き込まれる。(アマプラより)

あらすじというかこれが全てです。ちなみにあいのりやテラハなど複数人の男女で交流を深めるタイプではなく、主催者男性以外は全員女性のバチェラー方式です。

 

主催者男性(以下、大輔)がサイコパス金田一のジェイソンパターンで理由あって女性たちを集めたのかな~とか思っていたのですが、実態は大輔がサイコパス+なぜかゾンビ要素でした。個人的にはサイコパスならその残虐性を魅せるために参加女性をもっと増やしてほしかったですし(3人のみ)、ゾンビを強調するならするで人数増やして、助けが来るのも翌日10時じゃなくて一週間くらい先にしてほしかったなあと思いました。このゾンビ、よくよく見たら最初のリモート選抜に参加してた人じゃん!?っていうとこは好きです。でもやっぱり人数はせめて5人以上にして、出来ればあいのり方式にしてほしかったな……早々にカップル化してイチャイチャしている間に死ぬ枠とか、片方が生き残るために相手を囮にするカップルとかめちゃくちゃ見たいもんな…………。

あと、序盤のリモート選抜にて大輔が女性陣に色々質問するのですが、トラウマ関連のこと掘り下げすぎて不審に思われるの笑いました。でも、ここでせっかくトラウマ聞き出したんだからもっとトラウマに絡めた追い詰め方してほしかったな……!一応、水にトラウマのあるヒロインはプールで溺死させられそうになるのですが、割とあっさり逃げられたので……。

 

なんか酷評みたいになってしまいましたが、1時間くらいでサクッと見られるのでそういうホラーを求めている方にはいいかもしれません。

 

 

3作目

「怪奇物件探偵X」

 

あらすじ

神岡探偵事務所の見習い探偵、光永稔はうだつの上がらない毎日を過ごし所長に怒られてばかりいた。所長からラストチャンスと言われ、あるアパートの謎を解明するよう命じられた稔を待っていたのは不動産屋に勤める並木真理央。真理央に案内されたアパートはいわゆる事故物件、そのアパートは呪われているらしい。覚悟を決めた稔はアパートで寝泊まりし、謎を解決しょうと張り切るのだった。誰もいないはずの部屋から感じる視線、ラップ音、血に染まったバスタブ。徐々に憑かれていく稔だったが、そこに男の霊が現れる。男の霊は「協力しようか」と稔に語りかけるのだった・・・。男の正体は?アパートの謎とは?稔の怪奇物件探偵としての最初の事件が始まる・・・。(アマプラより)

正直、あまり期待せずに見たのですが良い作品でした。

ホラー的にはあまり怖さはないのですが、作品の雰囲気や空気感には合った怖さだと思います。メイン3人のキャラも立っていますし、回収されていない要素とか色々ありましたので深夜のショートドラマ枠として連ドラ化してもいいんじゃないのかな~と思います。各々の関係性とか、刺さる人には刺さると思うんだよな……。

 

こちらも1時間以内でサクッと見られるので、気になる方は是非!

 

 

4作目

「テリファー」

 

ハロウィン・パーティの帰り、タラとドーンはダイナーでピエロメイクの男と出会う。すぐにタラたちは店を出るが、止めておいた車がパンクしていた。タラは妹に電話し迎えにきてもらうことにしたが、その裏でピエロ男はダイナーの店員を殺害していた。(アマプラより)

ここにあのダイナーでふざけてたときの画像を貼りたい。

 

ストーリーとかほぼないけど、疲れた頭にはちょうど良かった……。

2がグロすぎるらしい!!!と騒がれていたので1作目をアマプラで視聴しました。個人的にはグロさは無理!!ってほどではないかな…?グリーンインフェルノとかのほうがグロいかなと感じたので、グリーンインフェルノいけた方は大丈夫だと思います。2はこれを越えるグロさなんでしょうか。個人的にはトイレ汚すシーンのほうよっぽど嫌だった。あと妹って書かれてるけど姉では……?

 

あらすじだけ読むとタラががっつりメイン風ですが、タラと姉が主役交代っぽくなったり色んな襲われる人が描かれたり、全体通すとタラの出番はそこまで多くありません。でもピエロの不気味さのピークはタラと絡んでる間かな。ダイナーでナンパみたいなことしてくる一連の流れが一番気持ち悪くてよかったです。ゴア表現より、ああいう粘着質なキモさをもうちょっと味わいたかったかも。

 

ピエロに対する恐怖感は特別ないタイプなのですが、テリファーのピエロは程よい気持ち悪さでいいデザインだなと思いました。ピエロってちょっと間抜けっぽい?というか、キリっとしすぎてないほうが逆に怖くないですか?

 

あと調べたら彼のフィギュアが複数発売されるっぽいです。安いのだと$19.99……一瞬迷わなくもないですね。出来どうなんだろう。

 

 

5作目

「イット・フォローズ」

 

あらすじ

19歳のジェイは男と一夜をともにするが、その後、男が豹変。縛り付けられたジェイは「“それ”に殺される前に誰かにうつせ」と命令される。“それ”は人にうつすことができる。“それ”はうつされた者にしか見えない。“それ”はゆっくりと歩いて近づいてくる。“それ”はうつし相手が死んだら自分に戻ってくる。そして、“それ”に捕まったら必ず死が待っている。果たしてジェイは、いつ、どこで現れるかわからない“それ”の恐怖から逃げきることが出来るのかー。(アマプラより)

 

見る前は勝手に「アンダー・ザ・シルバーレイク」みたいな映画だと思っていたのですが違いました。あっちはサスペンスコメディ?考察系?壮大な皮肉?みたいな色んな意味で怪作で好きな人は好きみたいな感じなんですが、こっちは割と王道にホラーしてました。

 

個人的にはホラー特有の来るぞ来るぞ~要素だけをひたすら集めた感じの序盤が好みだったので、後半の物理展開はちょっとびっくりしましたね。それが特定の姿を持たず、どこにでもいそうな人間の姿や知り合いの姿で追ってくるっていうのは好きなんだけどな~~~。銃いけるんかい!!みたいなのは……物理ホラー大好き人間なんですけどね。

 

それを移してきた元カレにがっつり復讐とかするのかなと思っていたので、割とあっさり再会して驚きました。芝生に座って話すなよ。元カレは本名偽ったりしてたので、正直主人公達より元カレsideのほう気になりましたね。本人は一多分夜限りの関係の女性に移された~みたいなこと言ってましたが、それだと主人公に説明出来るほどルールを把握できないと思うんですよ。なので、そもそも見知らぬ女性に移されたというのが嘘か、複数人の女性に移し実験してルールを把握していったと思うんですよね。こいつはこうしたから死んだなとか、こいつはこうしたから長く生きられたとか……そう考えると生き残るためとはいえ間接的に何人も殺してる元カレ怖すぎますし、そっちの物語の方めちゃくちゃ気になるな~~~~~って感じで……!

 

映像の雰囲気とか画面作り、美術方面は好みの映画でしたね。ラストカットも好き。

 

 

 

ゆるゆるまとめでした。最近疲れもあって文章から離れていたのでリハビリもかねて……!次は「ドニー・ダーコ」か「道化死てるぜ!」あたりを見たいですね。

最近読んだBL漫画まとめ

なんだか無性に特定のジャンルを読み漁りたいときってありませんか?私はホラーとか耽美系とかが来ることが多いのですが、今回はBLでした。

というわけで、最近読んだBL漫画のゆるゆるとした感想まとめです~~!いつも通りネタバレあります。

 

 

 

 

 

1冊目

「繋ぐ指先、瞬く世界」

 

あらすじ

俺たちは、5万円の「投げ銭」で繋がる不思議な関係。


平凡なサラリーマン・内海は、定食屋での昼休憩中、
突然目の前の席に座ってきた青年に「ゲーム、最近してる?」と話しかけられる。
「また見せて」と言い去っていく彼の言葉に驚くも、
内海はかつてゲームの実況配信をしていたことを思い出す。
その晩、懐かしさから約10年ぶりに行った実況配信で、
突如5万円分の投げ銭が投げ込まれる。
戸惑う内海は昼間の彼が投げ銭の送り主ではないかと思い至り、
再び会うためSNSで自分の居場所を発信。
しびれを切らし会いにきた彼・亘は内海の元リスナーで、
「好きに使えばいい」と頑なに返金に応じようとしない。
せめて亘に使いたいと考えた内海は、「投げ銭の金額分、一緒に遊ぼう」と提案し―(ちるちる様より引用)

 

なんかもう久々にぴゅあ~~~~!!!!というか、人が人を好きなるっていいよね……相手からすればほんのちょっとしたことで人生救われる瞬間ってあるよね……みたいな感想に至りました。

 

開幕、元リスナーに特定されるとこから始まるわりに内海さん動じねえな!?とびっくりしたのですが、彼の良く言えば寛容で悪く言えば鈍感なところが亘くんみたいな人間のこじらせた青春を救ったのめちゃくちゃわかるし、こういうふたりだからラストの関係性に落ち着いたんだよね~…としみじみ……。亘くんの正体バレのとことか、「あっ!これ……俺を騙してたのか?とか言って拗れるやつか……?」と一瞬警戒したのですが、当の内海さんはそういう感情は全くなく、むしろメッセージ送った上で亘くんのもとにダッシュしてくれました。ありがてえ。

再会~からのお互いの本音を言い合う流れ……実を言うとここらへんのほんとギリギリまでこの二人ってBL的な着地するのかな~人間的な好きでも全然いい流れだよねと思っていたので、告白シーンでちょっとびっくりしました。でもそれを吹き飛ばすくらいおまけとか特典でラブラブしてて良かったです…ずっと一緒にゲームして仲良くしてくれ、末永く……。

 

内海さんの実況関連の描写は、私も学生時代はニコニコに入り浸ってゲーム実況ばかり見ていたタイプの人間なので懐かしさでなんとも言えない気持ちになりました。見てた人が急に失踪したり、逆に復帰したり、配信するサイトが変わってたり、ゲームのジャンルが変わったり……亘くんみたいにゲーム制作はしなかったけど、影響されてソフト買ったりはしてたなあとか……あ~~~あれもある意味青春だったのかなあ。

 

 

2冊目

「犬も喰わねェ恋煩い」

 

 

あらすじ

クラブの黒服見習い・梅太郎は、上松組の若頭・竹内に片思い中。
大学受験に失敗し、夢を見失った自分を拾ってくれた、
誰よりもかっこよくて美しいひと
でも、竹内は梅太郎を弟扱いして可愛がるばかりで、恋愛には程遠く…

そんなある日、二人は組長の愛犬・ペロちゃんの散歩中にヘマをしでかしてしまう!
怒った組長は二人をラブホテルへ放り込み、
竹内への“ヤキ入れ"セックスを命じる。
男気溢れる竹内は素直に尻を差し出すが、
梅太郎の愛情たっぷりな愛撫にトロトロにされてしまい――!?

一途な年下ワンコ×天然男前ヤクザの溺愛BL!(ちるちる様より引用)

 

新刊を検索中、かっこいい受け最高!!!派であり可愛い子には攻めをさせよ派でもある私の目に飛び込んできたのが今作。うわ~~~買う買う!とすぐに飛びつきました。

 

梅太郎かわいい!でも、芯が強くてかっこよさもちゃんと兼ね備えてるタイプの攻めで大満足。お顔はきゅるきゅるしてるけど中身は一本筋の通った男性は良い……。対する竹内さんは美しさと強さを持つザ・兄貴!!な人でありながら、ちらちらと弱い部分が見え隠れする感じがたまりませんでしたね……。私が一番興奮したシーンは「今のおれが意地捨てたら何が残るんだよ……」のところです。竹内さんの表情がたまらん。それを聞いてからの梅太郎の行動もまたいいんだよね…………。実質キューピッド?な上松組長も凛とした女性でありながら茶目っ気全開で良かった……重箱のシーン笑いました。

 

鹿島こたる先生の作品は初読だったのですが、とにかく絵が繊細、華やかでびっくりしました。特に目を伏せたときのまつげの描写が好きすぎる……「あなたはいやらしい人」とかも読みたいなあ。

 

 

3冊目

「親愛なるジーンへ 2」

 

 

あらすじ

NYの弁護士・トレヴァーと元アーミッシュの大学生・ジーンが同居して2年。ジーンはカナダの大学教授が自身のエッセイに興味を持ってくれたことを知る。優しく頼りになる恋人との愛に溢れた暮らしに不満はなかった。
でも、NYは故郷ペンシルバニアからたった300マイルの場所でしかない。もっと広い世界を見たい、カナダで学びたいという気持ちは日ごとに募っていった。
ジーンの物思いに気づいていたトレヴァーは彼の選択を祝福するが、内心穏やかではいられず……。

――そして1992年。
トレヴァーの甥・ジーンは手記を読んでいることが伯父にバレてしまい――!?(ちるちる様より引用)

 

もちろん特装版買ったよ!!!買いましたとも!!!!!!!!!!

 


吾妻先生の作品はラムスプリンガから入りました。とてつもない衝撃を受けて、読み終わってもしばらく余韻が引かない中ひいひい言いながらジーンを買いに行ったのを覚えています。ひとりでは抱えきれないあまり、半ば強引に妹に押し付けて妹にもひいひい言わせたのも懐かしいですね……。まだかまだかと待ち続けて約2年。長かったような短かったような……。

 

1巻時点では最悪の想像すらしていて覚悟を決めていたのですが、ふたりが手を離した理由は私の想像より遥かに暖かく、愛に満ちた理由でした。それでもやっぱり、なんで~~~……!!!と諦められない気持ちもありまして…そんな私を甥のジーンくんが救ってくれました。ありがとうジーン……。あとカレンが!カレンがね!!私は作中人物だと一番彼女が好きかなって思っていたので、単純に再登場してくれただけでも嬉しかったですし、相変わらず素敵な女性だなと感じました。1巻時点でも思ったのですがトレヴァーのようなひとが好きになり、もしかしたら……と思う女性としての説得力がすごいな……と。こういうポジションのキャラ造形や描写ってかなり難しいと思うので、先生の手腕に惚れ惚れします……。

 

ジーンとトレヴァーの再会シーンは正直ぎりぎりまでハラハラしていました。気まずさ漂うふたりに切なさを感じ、このまままた別れてしまうの……?と泣きそうにすらなったのですが、最後はふたりらしい暖かなラストを迎えてくれてよかったです。物語としてはここで終了ですが、ふたりの人生としてはここからが再スタートであり、これから先ふたりがどのような物語を紡いでいくのかと思うと楽しみで仕方ありません。それを私たちが見ることは出来ないのは悲しいですが……。

特装版の小冊子でふたりのその後を少し見ることが出来るので、買うならぜ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ったい特装版をおすすめします。逆に余韻を感じさせる本編で終わっておきたいよって方は通常版でいいのかな……?でも、多少値段が上がってもやっぱり特装版のほうを読むべきだと私は思います。

 

あ~~~~~~完結しちゃったよ~~~~!!!!!でも吾妻先生の次回作に死ぬほど期待します……とりあえず桜田先輩からのかく語りきくを読んで正気を保とうと思います。

 

 

BL漫画感想ゆるゆるまとめでした~次は何読もうかな。